「1th」や「2th」といった英語表記を使ったことはありませんか?実はこれ、英語のルールに反した誤用です。
本記事では、「1st」「2nd」「3rd」といった正しい序数表現との違いや、なぜ「1th」「2th」が間違いなのかを例文と共にわかりやすく解説します。
英語学習でつまずきやすいこのポイントを押さえることで、文法力と実用力の両方をアップさせましょう!
なぜ「1th」や「2th」は間違いなのか?
「1th」「2th」の誤用が多い理由とは
「1th」や「2th」といった表記は、日本人学習者にとって特に間違えやすい序数の誤用例です。
英語では数字の後に「th」をつけて序数を作るという基本ルールがありますが、1位(first)、2位(second)、3位(third)はこのルールの例外であり、特別な表記と発音が用いられます。
この誤りが多発する背景には、英語の語法を日本語的な感覚で捉えようとすることが挙げられます。
特に、学校教育や独学で基礎文法だけを学んでいる段階では、「1=one」「2=two」などの基数の延長で「th」をつければよいと考えがちです。
実際には、序数には独自の言語的変化があり、例外的な表現をそのまま覚えることが必要です。また、日常で英語を目にする機会が少ないと、視覚的な違和感に気づきにくいことも影響しています。
正しい表記「1st・2nd・3rd」との違い
「1st」「2nd」「3rd」は、それぞれ「first」「second」「third」の短縮表記であり、英語の中でも特に重要な序数の表現です。語尾が「st」「nd」「rd」となるのは、英語の古い語源や発音上のルールに基づいたものであり、単なる記号の違いではなく、発音と意味の一致を図るための言語的工夫でもあります。
たとえば、「first」は古英語の「fyrst」に由来し、「second」はラテン語「secundus」から来ており、それぞれ独自の発展を遂げています。このような背景を理解しておくと、単なる暗記ではなく、意味のある学習が可能になります。正しい表記を使うことは、文法的な正確さだけでなく、ネイティブスピーカーとのスムーズな意思疎通にも大きく貢献します。
英語の序数の基本ルールをわかりやすく解説
「th」の意味と使い方のルール
英語の序数では、4位以降(fourth, fifth, sixthなど)に「th」を付けるのが基本ルールです。この「th」は「順番」を示す接尾辞(suffix)であり、基数(cardinal number)に加えることで、順番や順位を表現する序数(ordinal number)に変換されます。
たとえば「four(4)」に「th」を加えて「fourth(4番目)」、同様に「six(6)」に加えて「sixth(6番目)」となります。この規則は比較的簡単に覚えられる一方で、1~3位に関しては例外処理が必要です。
英語では、物事の順序や並びを表現する際に序数を使う機会が非常に多いため、「th」の役割とその適用範囲を正確に理解しておくことは、英語を正しく使いこなすための土台になります。
また、「th」のつけ方にはスペル上の変化も見られることがあり、たとえば「five」は「fifth」、「nine」は「ninth」となるように、語幹のつづりが変わるケースもあります。このような点にも注意しながら、具体例を交えて学ぶことで、応用力のある英語力が身につきます。
序数と基数の違いもチェック
基数(cardinal numbers)は「1, 2, 3」など、物の個数や数量そのものを示す数詞です。たとえば「I have three apples.(私はリンゴを3つ持っている)」というように、基数は「何個あるか」を示すために使われます。
一方、序数(ordinal numbers)は「順番」や「順序」を示す表現であり、「1番目=1st」「2番目=2nd」「3番目=3rd」などのように、位置づけや並びを表す際に用いられます。たとえば「He is the second person in line.(彼は列の2番目の人です)」のように使われます。
このように、基数と序数は役割が明確に異なり、場面ごとに正しく使い分けることが求められます。両者の違いを意識することで、英語での数量表現や順序表現がより的確になり、実践的な英語力の向上にもつながります。
「1st」「2nd」「3rd」の使い方と例文
実際の英文で学ぶ!使い方の具体例
・He finished 1st in the race.(彼はレースで1位になった) ・She came in 2nd place.(彼女は2位だった) ・This is my 3rd visit to Tokyo.(これは私の3回目の東京訪問です) ・Our team ranked 1st in the national competition.(私たちのチームは全国大会で1位にランクインした) ・He arrived 2nd, just behind the winner.(彼は勝者のすぐ後に2位で到着した) ・I celebrated my 3rd anniversary with this company.(私はこの会社での3周年を祝った)
このように、順位や回数を示す際には序数を使います。スポーツやイベントの順位、訪問や記念日など、さまざまな場面で「1st」「2nd」「3rd」といった表記が使われます。正しい表記と合わせて、例文で使い方をしっかり押さえておくことで、英語での自然な表現力が高まり、実践での応用力も向上します。
よくある誤用とその原因を理解する
誤用されがちなシーンと背景
「1th」や「2th」のような誤用は、英語をローマ字読みしてしまう傾向や、文法ルールをまだ理解しきれていない初学者によく見られます。また、SNSやブログでカジュアルに表現する際にも誤用されがちです。特に、英語に慣れていない学習者が、耳で聞いた発音をそのまま文字に起こそうとした場合や、スペルのパターンを機械的に当てはめようとした場合に間違いが生じやすい傾向があります。
さらに、スマートフォンの自動補完機能や翻訳アプリの誤変換が原因で、「1th」などの誤った表記が定着してしまうこともあります。こうした技術的要因も、日常的な誤用の一因となっています。教育現場でも、序数の特別ルールをしっかり扱っていないケースがあり、その結果、初歩的な誤りが長く修正されずに残ってしまう場合があります。
正しい表記に直すためのポイント
誤用を防ぐためには、「first」「second」「third」などの例外をしっかり覚えておくことが重要です。これらの語は例外として個別に暗記するしかない部分ではありますが、日常的に使われる表現なので、頻繁に目にすることで自然に定着しやすくなります。
また、英語の文脈で実際に使われている例文を多く読むことで、自然な表記が身につきやすくなります。英語圏のニュースサイトや、児童向けの読解教材など、レベルに合ったリソースを使うとより効果的です。自分自身で簡単な英文を書く練習をする際も、意識して「1st」「2nd」「3rd」などの序数を使うようにすることで、表記の習得がスムーズになります。
英語学習で序数を正しく身につけるコツ
間違いを防ぐ学習法とおすすめリソース
・英語の絵本や児童書で自然な序数表現に触れることで、視覚的・聴覚的に英語の感覚を養うことができます。特にリズムや繰り返しの多い児童書は、序数の定着に非常に効果的です。
・YouTubeや英語学習アプリでは、ネイティブの発音を聞きながら字幕付きで学習できるため、「1st」「2nd」などの表記と読み方をセットで覚えることができます。アニメーション付きの動画は理解しやすく、初心者にもおすすめです。
・実際に自分の行動やスケジュールを「1st」「2nd」などの表記を用いて書き出してみることで、序数の使い方をアウトプットの形で自然に練習できます。たとえば、「This is my 1st meeting today.」「I will go to the gym for the 2nd time this week.」のように、自分に関する簡単な英文を作るとよいでしょう。
・学習ノートに日記形式で「Today is my 3rd day of English study.」のように毎日記録する習慣をつけることで、序数表現が無理なく身につきます。
このように、インプットとアウトプットを組み合わせた学習法を継続的に行うことで、正確な序数の習得ができるだけでなく、英語の語感も自然と身につきやすくなります。
日常生活の中で英語を取り入れながら繰り返し学ぶことが、習得の近道です。
まとめ
「1th」や「2th」といった誤った序数表現は、日本人学習者がよく陥るミスのひとつです。
本記事では、正しい表記である「1st」「2nd」「3rd」との違いや、序数と基数の使い分け、よくある誤用の背景、学習に役立つ具体的な方法までを解説しました。
例外的な表現をしっかり押さえ、英語の自然な感覚を身につけることで、正確で実践的な英語力の向上につながります。