自宅で楽しむ8つのコーヒー抽出法:それぞれの方法で異なる風味を体験!

コーヒーを淹れる
自宅でのコーヒーの楽しみ方には多くのバリエーションが存在します。
少しの抽出方法の変更で、使用するコーヒー豆の風味が劇的に変わることもあります。
今回は、異なる8つの抽出方法を詳しく紹介し、それぞれが持つ独特の特徴や味わいの違いについて掘り下げます。
これまで試したことのない方法があれば、ぜひこの機会に挑戦して、新しいコーヒーの味を発見してください。

淹れ方によって変わるコーヒーの味わい!

コーヒーは豊富なドリップ方法でさまざまな風味を楽しめます。
手軽なペーパーフィルターでのハンドドリップから、見た目にも楽しいサイフォンまで、選択肢は多岐にわたります。
しかしながら、自宅でコーヒーを淹れる時、簡単な方法ばかりを選んでしまうことはありませんか?
コーヒー豆の抽出成分は、使用する水の量や温度、抽出時間によって変化し、それが香りや風味に大きく影響します。
適切な抽出方法を選ぶことで、望む風味を最大限に引き出すことが可能です。
同一の豆でも抽出方法によって味が異なるのが、コーヒーを楽しむ魅力の一つです。
次にコーヒーを用意する時は、新しい淹れ方を試してみてはどうでしょうか?
思わぬ発見があるかもしれませんし、最高のコーヒーに出会える可能性があります。

自宅で楽しむコーヒー淹れ方ガイド8選

この記事では、家で簡単に試せるコーヒーの淹れ方を8つご紹介します。

ハンドドリップ

この方法では、挽いたコーヒー豆に直接お湯を注ぎます。
基本的な道具があれば、誰でも簡単に本格的なコーヒーを楽しむことができます。
一見シンプルな手法ですが、フィルターやドリッパーの選び方、お湯の注ぎ方によって、味の深みが変わるため、細部にわたって解説します。
特にフィルターの種類は、コーヒーの風味に大きな影響を与えますので、その違いを詳しく見ていきましょう。

フィルターによる風味の違い

  • ペーパーフィルター
紙製で、形状は台形、円錐形、バスケット形とドリッパーに合わせたものがあります。
ペーパーフィルターは細かい目のため、コーヒーオイルを効果的に濾過し、クリアな味わいを提供します。
しかし、紙の質によっては不快な味が混ざることがあるため、質の低いフィルターは避けることが大切です。
  • ネルフィルター
柔らかい布製で、目が粗いためコーヒーの風味が濃く出ます。
ただし、使い方が難しく、メンテナンスも手間がかかるため、長期的な使用には向いていません。
  • 金属フィルター
ドリッパーにセットするタイプや直接コーヒーを淹れるタイプがあります。
目が粗いため、コーヒーオイルを豊富に抽出し、コーヒー本来の味を強く感じることができます。

コーヒーの淹れ方ガイド(1杯分)

必要な材料と道具

  • レギュラーコーヒー:約10~12グラム
  • 温水:約140ミリリットル(90~95度が理想)
  • 選択したフィルター
  • ドリッパー
  • コーヒーサーバー
  • ドリップポット
  • コーヒーカップ

淹れ方の手順

  1. ドリッパーの設置: ドリッパーをコーヒーサーバーにセットし、選んだフィルターを取り付けます。フィルターがきちんと合っていることを確認し、コーヒー粉が外に漏れ出ないようにします。
  2. コーヒー粉のセット: レギュラーコーヒーの粉をフィルターに入れ、表面が平坦になるように均します。これにより、コーヒーの成分が均一に抽出されるようになります。
  3. 蒸らしプロセス: ドリップポットにお湯を用意し、最初に約20ミリリットルをコーヒー粉全体にゆっくりと注ぎます。このときコーヒー粉に均等にお湯が行き渡るようにしてください。その後、約20秒間待って、お湯とコーヒーが馴染む時間を確保します。この工程は、コーヒーのフレーバーを引き出すために重要です。
  4. 全量の注入: 蒸らした後、残りのお湯を少しずつ注いでいきます。ドリッパーの中心から外へと「の」の字を描くようにお湯を回しながら注ぎ、3回に分けて全量を注ぎます。お湯がドリッパーの1/3まで減ったら、再び注ぎ足してください。この方法により、お湯がコーヒー粉に均等に触れることで、成分の抽出が促進されます。お湯の流れを適切にコントロールできるようになると、ハンドドリップの技術が上達している証です。

冷水で淹れるコーヒー(コールドブリュー)

コールドブリューは、水でコーヒーの成分を抽出する方法です。
時に「ダッチコーヒー」とも呼ばれます。アイスコーヒーとは異なり、コールドブリューは熱を使わずに冷水でじっくりと抽出します。
そのため、苦みや酸味が少なく、滑らかな口当たりが特徴です。
深煎りの豆を使うと、より深い味わいが楽しめます。
また、水の質も大きく影響するため、美味しい水を使用することが推奨されます。

淹れ方(1リットル分)

必要な材料と道具

  • レギュラーコーヒー:約100グラム(コーヒー対水の比率は1:10が目安)
  • 常温の水:1リットル
  • 1リットル容量のピッチャー(ストレーナー付きのコーヒー専用ピッチャーも可)
  • ティーバッグや茶袋

淹れ方の手順

  1. コーヒーパックの作成 コーヒー粉をティーバッグや茶袋に適量入れ、しっかり封をします。小さな袋を使用する場合は複数用意するのが良いですし、水出し専用コーヒーパックの使用も便利です。水出し専用ピッチャーを使用する際は、この手順は省略します。
  2. 水の添加 コーヒーパックを入れたピッチャーに静かに水を注ぎます。水出し専用ピッチャーを使用している場合は、ストレーナーにコーヒー粉を入れた後に水を加えます。
  3. 抽出と完成 最初に1時間程度常温で放置した後、冷蔵庫で8時間以上寝かせます。抽出が終わったら、コーヒーパックを取り出してください。パックを長時間入れっぱなしにすると不要な味が出ることがあるため、適切なタイミングで除去が必要です。夜に設定しておくと、翌朝には美味しいコールドブリューコーヒーが飲めます。

サイフォンによるコーヒー抽出法

サイフォンはイギリスで生まれた、視覚的にも魅力的なコーヒー抽出方法です。
日本の喫茶店でも長く愛用されています。
この方法では、フラスコを加熱して発生した蒸気圧がお湯を上部のロートに移動させ、そこでコーヒーを抽出します。
この技術は実験的な外観を持ちながら、高温で抽出するため香り高いコーヒーが得られ、一度覚えれば安定した味を再現しやすいというメリットがあります。

淹れ方(1杯分)

必要な材料と道具
    • レギュラーコーヒー:12~14g(通常の量より2g多め)
    • お湯:140cc
    • ネルフィルター
    • 濾過器
    • ロート
    • フラスコ
    • アルコールランプ(ビームヒーター可)
    • 木べら

淹れ方の手順

  1. フィルターの準備: ネルフィルターを使用する前に、コーヒー液で20分間煮出し、不純物を取り除きます。その後、流水で濡らしてしっかり絞り、濾過器にセットします。
  2. 濾過器のセットアップ: 濾過器をロートの中に設置し、チェーンが下向きになるようにします。チェーンのフックをロートの端に固定し、フィルターが平坦になるように調整します。
  3. フラスコでお湯を沸かす: フラスコにお湯を入れ、アルコールランプで加熱します。フラスコが湿っている場合は割れるリスクがあるため、しっかり乾燥させてから熱を加えます。ロートにコーヒー粉を入れ、フラスコにセットした後、お湯が飛び散らないように注意しながらロートを挿入します。
  4. 初回の撹拌と抽出: お湯がロートに達すると、コーヒー粉が浮き上がります。木べらで素早くかき混ぜた後、15~45秒間弱火に設定して放置します。1分以上放置すると雑味が出る可能性があるため注意が必要です。最適な状態は、ロートの上部に泡、その下にコーヒー粉、最下層に液体が層を成していることです。
  5. 二回目の撹拌と抽出: 抽出時間が完了したら火を消し、再び木べらでかき混ぜてフラスコにコーヒーを戻します。コーヒーが落ちにくい場合は、フラスコの温度を下げることが効果的です。コーヒーがロートに逆流する「バックロート」を避け、味の劣化を防ぎます。
  6. カップへの注ぎと完成: コーヒーがすべてフラスコに戻ったら、ロートを取り外し、カップに注ぎます。ロートに残ったコーヒーかすに細かな泡があれば、適切に雑味が取り除かれている証拠です。この状態を確認して技術の向上を図りましょう。

フレンチプレスの魅力と使い方

フレンチプレスは1930年代にイタリアで生まれ、パリで広まったことからこの名前がつけられました。
スペシャルティコーヒーの流行により、その手軽さとコーヒーの風味を引き出す能力で注目されています。
コーヒー粉がお湯に長く触れることと、金属フィルターによるコーヒーオイルの抽出が、コーヒー本来の味わいを存分に楽しむことを可能にします。
紅茶を淹れる際と同様の手順で使用できるため、初心者でも簡単に操作できます。

淹れ方の手順(1杯分)

必要な材料と道具

  • レギュラーコーヒー:10~12g
  • お湯:140cc(95℃推奨)
  • フレンチプレス

淹れ方の手順

  1. フレンチプレスの予熱 最初にフレンチプレスにお湯を注ぎ、予熱します。予熱することで、抽出時の温度変化を抑えることができます。予熱した後はお湯を捨てて準備を整えます。
  2. コーヒー粉の投入とお湯の注入 コーヒー粉をフレンチプレスに入れた後、95℃のお湯を勢いよく注ぎます。これによってコーヒー粉が均等に湿るようにし、均一な抽出を促します。初心者は、スプーンで軽くかき混ぜても問題ありません。
  3. 抽出時間の管理 お湯を注ぎ終えたら蓋をして、3~4分間の抽出時間を確保します。この時間が抽出の味を大きく左右するため、個人の好みに合わせて調整することが重要です。
  4. プッシャーの操作 抽出時間が終わったら、フレンチプレスのプッシャーをゆっくりと押し下げます。プッシャーを底まで強く押し下げると、コーヒー粉が過圧され余分な雑味が出る可能性があるため、適度な位置で停止します。
  5. 注ぎ分けと完成 抽出されたコーヒーをカップに注ぎますが、最後の少量はフレンチプレスに残してえぐみを避けます。フレンチプレスで抽出されたコーヒーは表面にオイルが浮かぶことが特徴で、これが豊かな風味を加える要素となります。

エアロプレスを使ったコーヒー抽出法

エアロプレスは2005年に導入された新しいタイプのコーヒー抽出器具で、特有の圧力を利用してコーヒーを抽出します。
この方法は他の抽出法と比べて独特の風味を生み出し、コーヒー本来の濃厚な味わいとクリアな口当たりが特徴です。
その操作の簡便さから、アウトドアでの使用にも適しています。

淹れ方(1杯分)

必要な材料と道具

  • レギュラーコーヒー:20g
  • 抽出用お湯:200ml
  • 調整用お湯:90ml
  • 専用フィルター
  • エアロプレス本体
  • 木べら

淹れ方の手順

  1. エアロプレスの予熱 エアロプレスにお湯を注いで器具を予熱し、抽出時の温度変化を最小限に抑えます。予熱後はお湯を捨てて準備完了です。
  2. コーヒー粉のセットアップ エアロプレスのチャンバーとプランジャーを組み立て、装置を逆さにしてからコーヒー粉を入れます。この時、コーヒー粉が漏れ出さないようにしっかりとセットすることが重要です。
  3. フィルターのセット 蓋にフィルターをセットし、少量のお湯をかけてフィルターを予熱し、お湯が漏れにくくするために表面張力を高めます。
  4. お湯の注入(第1回目) 最初に100mlのお湯を注ぎ、木べらで30秒以内に優しく撹拌してコーヒー粉と均等に混ぜ合わせます。
  5. お湯の注入(第2回目) 残りの100mlのお湯を加えた後、フィルター付きの蓋をしてしっかりと閉じます。
  6. プレスによる抽出 エアロプレスを逆さまにしてカップの上に置き、プランジャーを均一の速度で押し下げてコーヒーを抽出します。
  7. 最終調整と完成 残りの90mlのお湯でコーヒーの濃さを調整し、好みに合わせてスプーンでかき混ぜた後に完成です。

クレバー・コーヒードリッパーの使用方法

クレバー・コーヒードリッパーは外見は普通のドリッパーに似ていますが、底部に特別な弁が設けられており、この弁によりお湯の流れを調節することができます。
ーパードリップの手軽さとフレンチプレスの味わいを兼ね備えた方法でコーヒーを淹れることが可能です。
この独自の機能により、効率的で洗練された抽出が楽しめます。

淹れ方(1杯分)

必要な材料と道具

  • レギュラーコーヒー:10~12g
  • お湯:140cc(90~95℃が最適)
  • ペーパーフィルター
  • クレバー・コーヒードリッパー
  • 木べら
  • サーバー

淹れ方の手順

  1. フィルターのセット ドリッパーにペーパーフィルターをセットします。フィルターを正確に折り目に沿って折ることで、ドリッパーにぴったりとフィットさせます。
  2. コーヒー粉の準備 フィルターにコーヒー粉を入れ、表面が平坦になるように整えます。
  3. お湯の注入 お湯をゆっくりと“の”の字を描くように注ぎ、コーヒー粉に均等に行き渡らせます。全量を注ぎ終えたら、ドリッパーの蓋をして約2分間蒸らします。
  4. 撹拌と再度の待機 蒸らし時間が終了したら、木べらで軽く撹拌してコーヒー粉とお湯が均一に混ざるようにします。その後、蓋をしてさらに2分間待ちます。
  5. ドリップと完成 指定の時間が経過したら、サーバーの上にドリッパーをセットし、コーヒーを抽出します。ドリップが完了したら、直接カップに注ぎ、お楽しみください。

マキネッタを使用したコーヒーの淹れ方

マキネッタ、別名『モカエキスプレス』はビアレッティ社が開発したエスプレッソメーカーで、エスプレッソやラテといったコーヒーベースの飲料を手軽に作ることが可能です。
このデバイスは沸騰した水を蒸気圧で押し出し、コーヒー粉を通じてドリップするシステムを採用しています。
その使い勝手の良さから、初心者でも簡単に操作できます。

淹れ方の手順(1杯分)

必要な材料と道具

  • レギュラーコーヒー:10~12g
  • 水:140cc
  • マキネッタ

淹れ方の手順

  1. マキネッタの分解 マキネッタはサーバー、ボイラー、バスケットの三部分に分解できます。使う前にこれらの部分をきちんと分解しておきます。
  2. ボイラーに水を入れる マキネッタのボイラー部分に水を注ぎます。多くのモデルには最大限に入れる水の量を示す内側のラインがありますので、そのラインまで水を入れてください。
  3. バスケットにコーヒー粉をセット バスケットにコーヒー粉を入れ、表面が平坦になるように整えます。
  4. マキネッタの組み立てと加熱 全部品を組み立てた後、しっかりとすべてが固定されているか確認し、マキネッタを弱火に設定したコンロに置きます。
  5. 抽出の完了 加熱が始まるとやがて「ボコボコ」という音がします。これは水が沸騰し始めたことを示しています。この音が聞こえたら火を止め、サーバー内のコーヒーを軽くかき混ぜます。その後、カップにコーヒーを注いで完成です。

自動コーヒーマシンでのコーヒー抽出

自動コーヒーマシンは、ハンドドリップの技術を基に開発された家庭用の便利なアイテムです。
最新のモデルは非常に高性能で、本格的なコーヒーを一押しの操作で簡単に淹れることができます。
このマシンはペーパードリップ方式を採用しており、操作も非常にシンプルです。

コーヒーの淹れ方(1杯分)

必要な材料と道具

  • レギュラーコーヒー:10~12g
  • 水:140cc(90~95℃が最適)
  • ペーパーフィルター

淹れ方の手順

  1. フィルターの設置とコーヒーの準備 コーヒーマシンのドリッパー部分にペーパーフィルターをセットし、コーヒー粉を均等に入れます。
  2. 水を入れて抽出開始 指定された部分に水を注ぎ、マシンのスイッチをオンにします。すると、自動的にお湯がコーヒー粉に注がれ、抽出プロセスが始まります。
  3. コーヒーの抽出完了 コーヒーの抽出が終わると、マシン内のポットに完成したコーヒーが溜まります。ポットを取り外して、お好みのカップに注ぎ分ければ、美味しいコーヒーが楽しめます。

コーヒーの抽出方法を探求する魅力

コーヒー愛好家として、自分好みの味を発見するのは大きな喜びの一つです。
豆の選択に加えて、抽出方法にもこだわってみてはどうでしょうか?同じ豆を使っても、抽出の方法を変えるだけで、まったく違った風味を楽しむことができます。
抽出方法は多種多様にありますので、その日の気分やシチュエーションに合わせて選ぶことが、コーヒーを淹れる楽しみをより一層深めてくれるでしょう。
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